慶応元年創業。旧東海道の北品川で草履・下駄・雪駄などを販売する丸屋。客の足と好みに合わせその場ですげるという昔ながらの方法を今も続ける和装履物屋です。
明治終わりの建物は昔の品川宿を想像するのに十分な雰囲気です。関東大震災や空襲も耐えてきた建物だそうです。(丸屋HPの品川下駄屋物語より。なかなかにおもしろい記事です)
店を守るは6代目。5代目と共に和装好き・祭り好き・履物好きの足元を守ります。
今は出来上がった履物を買うのが当たり前ですが、こちらは用途と好みで台と花緒を選んですげてもらいます。写真はカラフルな色も選べる草履の台。
奥の棚には下駄の台。上にも棚にも花緒が並びます。
たくさん並ぶ可愛い花緒に迷う迷う。店主に相談しながら選んだ台と花緒を目の前ですげてもらい、何度か試して足に合わせていきます。
履物だから一生物とは言えないけれど、丁寧に扱えば長く愛用できる一品です。修理したり花緒を変えたりしながら大切にしていきます。
和装を楽しむ方には知られたお店ですが、普段履きの下駄やサンダルも扱う身近な履物屋さんです。浴衣に合わせた下駄をあつらえて、祭りに出かけるのもいいですね。最寄駅は京浜急行・新馬場駅と北品川駅ですがJR品川駅からも徒歩約15分です。
丸屋のある北品川も少し紹介しましょう。旧東海道の北品川には北品川本通り商店街・北品川商店街、そして新馬場駅へと続く北馬場参道商店街と3つの商店街があります。
宿場町でしたからお寺も多く、丸屋の近くには成田山の分身である不動明王がご本尊の一心寺があります。延命と商売繁盛のご利益があるそうです。
路地を覗けば懐かしいこの景色。銭湯も健在で、北品川本通り商店街には吹上湯、丸屋から徒歩3分のところに温泉銭湯・天神湯。こちらには珍しい黒湯があるのだとか。
旧東海道と並行する八ツ山通りへ出れば、釣船や屋形船が停ま品川浦船溜り。
北品川橋に立てば、歴史を感じる船溜りと旧品川車両基地跡に建ったビル群という時代が混在する不思議な景色が広がります。旧東海道を右に左それながらゆるりと歩き、銭湯で一風呂浴びて下駄を履けば、なかなかに良い休日になりそうです。
⭐️このブログ「気になったので、撮ってみた」は、スタッフ様に写真撮影とブログ掲載が可能か確認した上で掲載をしています。